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capripapa1228

ヴェネチアのゴンドラ

 

当店の玄関にはヴェネチア・サンマルコ広場の油彩画が飾ってあります。以前からその前にゴンドラの模型を展示したいと思っていました。そこで、この度キットを購入し、製作にとりかかりました。帆船模型メーカーのキットは 外形 だけでなく、内部構造も本物に模してあり、竜骨に助骨を組んで、それに薄い外板を張っていくという実際のゴンドラ製作と同様に作るものでした。

 いちばん頭を悩ませたのが船体の装飾です。実際のゴンドラは黒色の船体全面に金色の装飾金具が取り付けられています。キットはそれを真鍮板のエッチングで表現するようになっていました。しかし、このままだと黒色の船体に金色の真鍮板がベタベタと張り付いている姿になり、実物とはかけ離れたものになってしまいます。なんとかエッチングの凹面を船体と同じ色に塗り、凸面の金色装飾だけ表現したいのですが、髪の毛の十分の一ほどの細かな凹面を塗っていくことなどとてもできません。どうしたらいいか・・・?。

 その時、思い付いたのが日本の漆器や左官業の伝統技法「洗い出し(研ぎ出し)」です。まず、真鍮板全面に黒色塗料を吹き付けます。完全に固化したところで、いちばん目の細かい耐水ペーパー(紙やすり)で表面を静かに擦っていきます。すると、凸面の塗装が落ちて金色の模様が表れるのです。こうして完成したのが写真の作品です。ご来店の際はぜひ製作期間約1ヶ月の”力作”をごらんください(笑)。




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